古くからお寺では、僧侶の社会救済行の一環として、戦(いくさ)で亡くなった人や行き倒れとなった旅人、事情を抱えた人などの無縁仏を集め合祀してきた歴史があります。
各宗派の本山寺院でも古くから、宗祖を慕う信徒や、経済的理由や事情があってお墓を立てられない人のための納骨制度があります。
各本山寺院ではそれぞれ納骨堂の名称など呼び名が異なることもありますが、このような納骨制度は一般に本山納骨と呼ばれています。
本山納骨は、少子化や核家族化の影響で、継続を前提とする従来のお墓を持てないが、故人の成仏を願う人の間で好評です。
利用者の声としては、故人となった親や自分自身が宗祖を信心している。あるいは、慣れ親しんだ従来の仏教による供養に安心を感じている人達が多いようです。
もちろん、宗派の始祖の祭られている霊廟でもあり、仏教徒としては最も格の高い場所が合祀とはいえ格安の費用で納骨してもらえるわけだから、世間体や経済性の面からも魅力的に映るのでしょう。
昨今、納骨者の条件に信徒であることやお骨の量について制限が加えられているようです。
それぞれの本山納骨の事務所にお尋ねください。